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直島の地中美術館「睡蓮」の話

こんにちは!
インテリアコーディネーター専門科1年の大岡です。
早いもので、入学から3ヶ月が経ちました。
日々仕事の合間を縫って勉強をしながら、少しずつではありますが、
インテリアコーディネーターの知識を積み重ねていく日々を楽しんでいます。
そんな中、今回ブログへの投稿の機会をいただき、この学校に通い始めて改めて思い出した経験について書きたいと思います。

学生時代に学芸員資格を取ったこともあり、アートや建築、デザインには以前から興味があり、ちょこちょこ見学に出かけるのですが、その中で、空間によって作品が大きな影響を受けることを意識するきっかけとなった美術館をご紹介したいと思います。



直島の地中美術館にあるクロード・モネの「睡蓮」の展示室です。
(撮影不可のため展示室の画像は地中美術館のHPを見てみてください。)

訪れたことのある方も多いかと思いますが、地中美術館はひとつひとつの作品のために展示室が作られているという珍しい美術館。モネの「睡蓮」はこの作品のために安藤忠雄によって設計されています。


美術館入口にあるモネの庭再現

展示室に足を踏み入れると、真っ白な明るい空間が広がり、5点のモネの睡蓮はかけられています。
それだけでも美しいモネの作品ですが、真っ白な空間の中で、その白さが見慣れた美術館の白さとは少し違うことに気がつきます。
この展示室には照明がありません。
自然光だけがこの展示室の照明です。

自然光を通してみるモネの睡蓮、それはモネが自身が希望した展示方法だと言われています。
フランスのオランジュリー美術館には晩年の作品があるのですが、現在モネの構想した空間が再現されており、「睡蓮の間」はガラス張りの自然光の中で見ることができるそうです。

話は地中美術館に戻って、さらにこの展示室をじっくり見ると、床は大理石のタイルが敷き詰められていて、大理石の中で反射した光を放っています。
その光は、自然光とはまた異なる光で作品を下から照らしています。

これまでいくつかのモネの睡蓮を観たことがありましたが、
作品は空間によってこんなにも見え方が変わるものなのかと、気持ちが高揚したことを覚えています。

ここで展示されている作品は連作の中でも晩年の作品で、この頃のモネは視力を失いつつあり、彼にとって大きなテーマでもある「光」を失いかけていた頃でした。
大理石の自然光とはまた異なる光は、視力を失っていくモネの中で見えている「光」なのではないか、そんなストーリーを考えずにはいられませんでした。

人の存在する空間も、この「睡蓮」の展示室と通じる部分があるのではないでしょうか。
世の中は素晴らしいものであふれていると感じています。これが空間を構成する要素だとします。
人が作品であるとしたら、一人でも多くの人が自分の好きなものに出会い、適した空間で共に暮らしていくことで、人生をより豊かにできるのではないかと思います。

インテリアコーディネーターの仕事を通して、素晴らしいものと人が出会って、相互に影響し合い、より豊かに過ごしていくお手伝いができればと思っています。
大きな話になってしまいましたが、少しでも実現できればと・・・目の前の課題をがんばるのみです・・・。











※直島もぜひ行ってみてください。
島という大きな空間を「自然・アート・建築の共生」をコンセプトに作り上げた福武氏の並々ならぬ夢と情熱、そしてそこに暮らす島の人々が支え、作り出す文化に刺激を受けると思います。

東京校 インテリアコーディネーター専門科1年 大岡

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